皆さん、こんにちは、
先日スポニチさんより、6月27日に宝塚記念に出走予定のヨシオの記事が出ておりました。
人気投票31位のヨシオは、順調に調教をこなしているそうで陣営からは『この馬なりのパフォーマンスを見せられれば』とのこと。
前回調べていて、すっかりファンになってしまった私としては無事に走り終えてくれればと思っております。しかし、競馬ファンにとってもヨシオは異色の存在なのでしょうか人気があるのにちょっと驚きです。
面白い記事でこのような記事をみつけました。
JRAジャパンC「幻の1番人気」ヨシオが今年もお騒がせ!? 世紀の一戦参戦、G1連闘、東京大賞典回避……始動戦も「サプライズ」な選択
昨年のジャパンカップの出走の折には『netkeiba.com』の予想オッズで一時1番人気になったとの事。
当然ファンの遊び心というか、ジョークなのでしょうが。
最強を決める要素が大きいジャパンカップの出走は、一部のファンからも
『ひやかし』
『出走奨励金目当て』
など出走に冷ややかな競馬ファンもいたとか。
勝てる見込みがない馬が、真剣勝負の大舞台…G1に出るな…という方も少なからずネットのコメントを拝見するといらっしゃいました。
競走馬の平均出走数の3倍出走している競走馬、ヨシオ。
前回私はもう十分だ、ゆっくり休ませてあげてと思っていたのですが。ふと、こんな疑問が。みなさんも思ったことはありませんが?それは。
引退した競走馬はどこへ行くのだろう?
今回はこちらについてしらべてみました。競馬の華やかな表舞台と裏。
みなさんもおつきあいください。
年間引退する5000頭の競走馬
検索で『競走馬 引退』と書けただけでなかなか衝撃的なタイトルが並んでおりました。
『99%が殺処分』『引退後の9割は馬肉に』とか『一時は乗馬クラブに引き取られるものの、数年後には処分される』など。なかなか嘘であってほしい衝撃的な内容です。
JRAのホームページによると、年間の中央競馬で走る競走馬の生産数は以下のように答えております。
平成22年には6837頭まで減少しましたが、再び増加に転じ、令和2年の生産頭数は7,552頭となっています。
年間7000頭以上…
そして年間5000程の競争馬が引退されていくとのことでした。
そして、競走馬の引退に対して
その後は、競走成績や血統等により繁殖、地方競馬、乗馬等に供用されるのが一般的です。
と回答されております。
G1などの重賞レースを獲得した競走馬は、種牡馬や繁殖牝馬としての引退後が素人ながらにも想像つきますが、乗馬クラブで年間5000頭の競走馬を受け入れられるとは信じがたいですね。以下調べていてそれはますます強くなりました。
引退した競走馬はどこへ
「引退馬はどこへ行く?」。引退後の競走馬をリトレーニングして命を救い、「第二の人生」を花開く?吉備高原サラブリトレーニング
こちらの記事は、引退後の競走馬のセカンドライフを手助けする活動をしている「吉備高原サラブリトレーニング」理事長の西崎純郎さんは引退した競走馬について次のように答えております。
実は、引退した馬たちは行き先がないのが本当のところです。
毎年5,000頭の引退馬たちが乗馬クラブへ渡っていきますが、多くの命が、実は人知れず失われているという事実があるんです。乗馬クラブだけでは、引退馬の受け口が圧倒的に足りていないんです。
JRAのホームページには、引退後に「○○乗馬クラブへ行った」ということは書かれていても、その後については言及されていません。「あの馬は一体どこへ行ったんだろう?」と調べてみると、乗馬クラブへ行った後、行き先不明ということが多いんです。──「行き先不明」って、どういうことでしょうか?!
引退馬たちがその後人知れず殺され、実は馬肉として食用になっている可能性があります。
また、もとは競走馬として、とにかく少しでも速く走れるようにと生まれた時から調教された馬たちは、乗馬クラブへ行っても競走馬としての習慣が抜けず、乗馬のようにポッカポッカとゆっくり歩いたり、走ったりということが受け付けられないんですね。結局、乗馬クラブへ行ったとしても、セカンドキャリアを積むことができない。体の大きい馬ですから、食費などの維持費だけがかさんでしまい「必要ない」とみなされ、殺処分されて馬肉として売り渡されてしまうということが、実は普通に起きているんです。
出典:「引退馬はどこへ行く?」。引退後の競走馬をリトレーニングして命を救い、「第二の人生」を花開く?吉備高原サラブリトレーニングより
あくまでも、らしい、との過程で話しておりますが乗馬クラブに在籍していた引退馬が数年には行方不明というのが普通にあるとお話されております。
全国乗馬倶楽部振興協会のホームページ内のQ&Aによると、協会所属の乗馬クラブだけでも270とのこと。引退する競走馬に対して受け入り先の少なさが容易に想像できます。
中央競馬などの厩舎での管理代は40万から70万程と言われております。
40万だとして5,000頭で20億…。
レースで結果を出せない馬は3-4歳でも早々に引退するのもコストに見合っていない…。ビジネスである以上必然となります。
また馬の寿命は25年から30年といわれております。そして毎年引退する競走馬は5000頭…。
数字からみてもコストに合わない競走馬が処分されている現実というのがリアルに感じます…。この時点で処分はあり得るという結論に競馬会の闇を感じます。
さまざまな引退馬の救済に奔走する人々
先述した吉備高原サラブリトレーニングではこうした、引退馬の処分を少しでもなくそうと活動しております。
サラブレットは競走馬としての訓練を受けているため闘志…気性が荒いため、乗用馬のほか、セラピー馬や競技馬として再び活躍できるように、再調教を行い、セカンドライフを送れるように支援しております。
また、同じようにまたクラウドファンディングで寄付金を募り、セカンドキャリアに必要な再調教を行う試みを行っているプロジェクトがあります。
「サンクスホースプロジェクト」とし、角居勝彦調教師さんが発起人となっているプロジェクトとでふるさと納税によるクラウドファンディングを募っております。
「最多賞金獲得調教師賞」「最多勝利調教師賞」などを獲得したことがあるトップトレーナーである角居勝彦調教師さんは、現在までに100頭以上の引退馬をセカンドキャリアに繋げている活動を行い、費用をクラウドファンディングで募っております。
くわしくはこちら
また、そうした活動は他でもクラウドファンディングやふるさと納税などで牧場で余生を送れるように支援している法人もいくつかありました。
「BAFUN(ばふぁん)」プロジェクト。引退後の競走馬たちが生涯暮らしていけるような居場所作りを目的とした活動を行っております。
堆肥(たいひ)原料として非常に優れている馬糞を活用し、農作物栽培をするというもの。馬糞堆肥によって栽培された作物の収益を、今度は馬の飼育費用に充てているそうです。
年間馬の飼育費用に60万かかるとのことで、クラウドファンディングにより協力を呼び掛けて目標金額に達成。馬糞堆肥を活用して作られたマッシュルームを始め、色とりどりの野菜セットなど支援のリターンをされているそうです。
本当に少しでも競走馬が救われてほしいですね。くわしくはこちら
ヨシオの引退後は?
明確には報じられませんが、99%の競走馬殺処分されている(らしい)現実はショックです。
あらためて、競馬の闇を感じます。
さてヨシオに話をもどします。
これまでの6勝のうち獲得した賞といえば、
2020年ジャニュアリーSのOPしか獲得しておりません。
特に大きな重賞を勝ち抜いていない…
調べてみると中にはG1で勝ったことある馬も行方不明…となっている厳しい現実があります。
ますます心配です。ヨシオには明日があるのでしょうか?
否、こうして走り続けることで注目される。話題になることが彼にとって明日に繋がる事なきがします。見る人の記憶に残し生きるために走る。
前述したように競走馬の余生を過ごせるように取り組んでいる人たちが
そのことが彼のその後のセカンドライフにつながると思います。
それはヨシオに限らず、勝てないまでも頑張っているすべての競走馬にも。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ヨシオの今後に思いをめぐらし、競走馬の引退後について今回はしらべてみました。
競走馬の現実はタブーとされ、あまり明確にはその現実が知らされることがない競走馬のその後。数字が多くを語ると今回は暗澹たる気持ちになりました。
けれど、ヨシオの走る姿に注目されることで私のように競走馬の余生が注目される。
そしてクラウドファンディングなどで競走馬の余生を応援する人たちの活動を知る。
そうした流れに繋がると思っています。
まずは、ヨシオが宝塚記念で無事走り終えますように願っております。
本日はこの辺で。
それでは。