志村けんもはじめは付き人だった 音楽界の付け人、ボーヤとは?

皆様
こんにちは。
10月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
志村けんが亡くられて半年が過ぎました。
先日ビートたけしさんが、志村けんさんを偲ばれたインタビュー記事を拝見しました。
ビートたけしが語った志村けんの光と影、ライバルに託した笑いの牙城

たけしさんは、関東で下積み時代にお互いを意識し、ある時は切磋琢磨されてライバルとして、ある時は同志として志村さんへ温かい言葉がつづられております。
さて、そのなかで気になる一文がありました。

ゴルフは何回か行ったね。軍団のメンバーがゴルフブームになっちゃって。けんちゃんっていうのは、いかりや(長介)さんがいて、ドリフターズがあって、そこのボーヤで。ちょっと芸能の世界では、メンバーの人たちからみても下なんだよね。

いかりやさんって昔風の人だったから、けんちゃんは厳しい修業時代を積んでメンバーになってるんだよ。

(出典:ビートたけしが語った志村けんの光と影、ライバルに託した笑いの牙より)

この中の『ボーヤ』ってなんだろう?と皆さん思いませんでしたか?

音楽関係の方とお話するときも、

ボーヤ時代は…』とよく口にされる用語でなんとなくわかりつつも…なんでしょう?と実は思っておりました。

そんなわけで今回はボーヤについて調べてみました。

皆さん、おつきあいよろしくお願いいたします。

音楽バンドの裏方的存在、ボーヤ

さて『ボーヤ』。調べてみました。
ミュージシャンは会場に運び込む楽器等の運搬や、ミュージシャンのメンタル面のマネジメント的な管理を行うスタッフが必要ですが、ボーヤはそれらの業務をサポートとして裏方をになっております。後ほど後述しますがローディーバンドボーイとも呼ばれております。華やかな舞台の裏で縁の下の力持ちとしてバンドを支えておりました。
日本のロックポップスなどの音楽業界では、バンドなどの正式メンバーを目指したり、スタジオ・ミュージシャンに師事し業界デビューするための修行として付き人や弟子として、ミュージシャンのサポートを行う人を『ボーヤ』と呼んでおりました。

語源は諸説ありますが、『坊や』→『ボーヤ』とされたのが語源だといわれております。駆け出しの名前もまだ仕事も半人前のニュアンスも含まれているようです。

終戦後の1945年以降、日本ではラジオやテレビなどのメディアがマスメディアとして急激に発展していきました。(終戦後の日本の芸能の始まりの様子に関してはこちら

芸能界に入ろうとする多くが活躍している芸能人に師事し、師匠の道具の運搬や楽器のセッティング。メンタル面など仕事がしやすいようにサポート、スケジュール管理など多岐にわたるハードな裏方業務を担っておりました。

他にもボーヤ出身で活躍している方は、

司会などマルチに活躍している所ジョージさんは、宇崎竜童さんのバンドにボーヤとして加入(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)。

現在も活躍中のクレイジーケンバンドのボーカル横山剣さんはクールズに所属しておりました。

またドリフターズのボーヤとして、志村けんさん以外でも多くのボーヤが加入しておりますが、その中に、上を向いて歩こうが代表曲で有名な歌手の坂本九さん(1985年日航機墜落にて事故死)もボーヤとして一時期加入していた時期がありました。

ボーヤはプロとしての登竜門の意味合いもあったのです。

ローディーとボーヤの違い

ローディーとボーヤの仕事内容とはどのようなものだったのでしょう?
一般的にローディーとは、以下と定義されております

ローディーとは、主としてロックやフォークなどのポピュラー音楽の業界で、楽器の手配、積み込み・積み卸し、輸送、セッティング、エフェクティングといったコンサート業務や、楽器のメンテナンスおよび管理、ミュージシャンに対するサポートなどの業務を行う人々のこと。ロードクルー、ロードマネージャーと呼ばれることもある。
―Wikipediaより―

とした技術的な専門スタッフのことを指すとのことです。
専門の音楽学校ではローディーを学ぶ学科もあるようです。

また働くステップとして、ローディーの会社で働く場合やコンサートの臨時スタッフとして働くケースに分かれております。

ボーヤアーティストミュージシャンに師事し、身の回りの付き人として働きます。口コミや音楽雑誌、ミュージシャンのブログ、志村けんさんのように直接会いに行くというケースなどボーヤとなるケースは様々です。

デメリット、メリットは?

ではなぜボーヤ、ローディーとして所属しようとするのでしょうか。

ボーヤを経験した人たちはその苦労の下積み時代を述懐すると共通しているデメリットとしては、修行の期間と捉えているので、収入は全く期待できないようでした。音楽関係に関わらず、芸事などの世界では同じように証言しておりますね。

逆にメリットはなんでしょう?

ボーヤとして活動することで師匠から技術や心構えを学び、人脈を築くメリットがあります。
芸人さんの下積み同様、多くの業界の下積みをされた方は明日の成功を夢見て切磋琢磨しているのでした。

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする