みなさんこんばんは。
全国で非常事態宣言となり、自宅で過ごされているのも長期になりそうですね。
そんな時は家で映画など見てくつろぐのもいいと思います。
そういえば、現在のパンデミックの状況を予言しているような映画、パンデミック映画が話題となっておりますね。
アメリカで2011年公開されたスティーブン・ソダーバーグ監督の『コンテイジョン』は、新型ウイルスで世界中に感染していく様子がかなり似ており、
『怖い!』
『リアルすぎる!』
と再評価されております。
他にもこれまで多くのパンデミック映画がありますが、その中でも私が今回ご紹介するのはそれよりさらに30年前の1980年に日本で公開された映画『復活の日』をご紹介いたします。
この映画、駄作だ、いや大作だと賛否両論の作品でもありますが、何よりもエピソードが驚くことばかり。駄作だ、いや名作だと賛否両論なこの作品。
『復活の日』をどうして巨額の製作費を投じて角川書店が作ったのか。そもそも角川映画は何故作られたのか。気になったので今回調べてみました。『復活の日』の製作側の裏話も踏まえてここがスゴイ!所をあわせてご紹介させていただきます。
皆様も一緒についてきてくださいね( ´∀` )
復活の日のストーリーは?
復活の日は日本沈没などパニック小説でしられる小松左京が1964年に書かれた原作の小説を1980年に映画化した日本映画です。
話のストーリーは、
東ドイツの研究所から盗まれた細菌兵器ММ88が全世界に飛散。人類は絶滅の危機に瀕するも、低温下で増殖が止まる細菌だったため、各国の南極基地の隊員863人だけが生き延びた。1年後、彼らが南極政府を設立した矢先に、地震研究を続けていた吉住がアメリカ東部地震を予測して…
という話です。
製作総指揮は当時角川書店社長の角川春樹総指揮によって企画制作されました。英語タイトルは『VIRUS』(まんまやん…)
軍事兵器として開発されたウイルスがイタリア風邪として発生し、世界中にウイルス蔓延し人類が死滅します。極限の零下の環境でウイルスが存在しない南極で生き残った人々が残り、人類の存続を模索していく話です。
急激に世界中に蔓延していき社会秩序が失われて描写がコロナウイルスによる現在と重なりSNSを中心に大きな反響となっております。
さてこの映画は1976年犬神家の一族1980年代イケイケの大作を連発していた角川映画が製作します。1980年代の角川映画はどんなものでしょうか。
1970年代の出版社が立ち上げた“角川映画”とは?
角川映画は、もともとは当時社長の角川春樹が自社の書籍の売り上げ向上のため映画を宣伝に利用しようとしたのがきっかけでした。
当時自社の刊行物として売れ行きが好調だった横溝正史の作品をより売り出すために映画化に関わっておりました。
横溝正史原作『八つ墓村』では映画制作の松竹の都合で公開時期が変更するなど、映画と書籍のタイアップ宣伝を狙ったいた予定が狂うなど、映画会社と企画した場合デメリットがありました。
そこでならば自分たちでと自社で映画製作することを決めたそうです。
映画界では『(映画経験のない)素人が成功するわけがない』と否定的でしたが、1976年に第一回『犬神家の一族』(スケキヨ立ちで有名な映画ですね)公開し、結果は配給収入15億6千万と大ヒット!同年、映画製作を目的とした角川春樹事務所を1976年に設立し本格的に映画界に参入。ヒット作を連発します。
角川映画の特徴は当時あまりやらなかった映画のセリフとキャッチとしたCM広告を大々的に展開し広告宣伝費を大きく投入しました。
1977年
人間の証明
母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね
1978年
野生の証明
お父さん怖いよ。何か来るよ。大勢でお父さんを殺しにくるよ
1979年
戦国自衛隊
歴史は、我々に何をさせようというのか?
1981年
セーラー服と機関銃
カ・イ・カ・ン
また映画音楽や主題歌を書籍等とタイアップして大体的に広告する戦略を積極的に行いました。こうした手法は現在ではメディアミックスと呼ばれる手法ですが、当時は珍しいものでした。そのため角川商法と呼ばれました。